ミュンヘン MUNICH
 
監督:スティーブン・スピルバーグ
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:エリック・バナ、ダニエル・クレイグ、キアラン・ハインズ、マチュー・カソヴィッツ

1972年、ミュンヘンオリンピックでイスラエルの11人のアスリートが殺された。政府が下した判断は 『報復』。

わたしは正しいのか?

 

2時間44分、長いけれどわかり易くぎっちりつまってます。

今なお続くテロと報復、そのまた報復 そして報復・・・・。

 

報復だのテロだのと云っても、ただ単に毎日ニュースで入ってくるようなものではなく、
そこに 人間としての人間同士のあたりまえの感情が描かれている。

報復チームも今まで人を殺したことは全くないような人間たち。
かっこいい!! すごい!!
なぁ~んてのは全くありません。

引き金を引くのに躊躇したり、
できるだけ巻き添えを出さないように必死になったり
それで今度は自分が巻き添えくらいそうになったり、
ターゲットとまったりした会話を交わしちゃったり。。。

本当に相手は殺すほどのヤツなのか?

自分は正しいことをしているのか?

主人公は何度も何度もミュンヘンでの事件を思い出し、
復讐は、報復は意味のあることだと 自分に言い聞かせる。


印象的だったのはリーダーアヴナーが料理上手なところ。
皆でテーブルを囲み、自分がしていること、することを忘れるように黙々と料理を作る。

そして、ほとんど会えない家族。
電話口で娘がパパを呼ぶところは 私も胸が詰まった・・・。
子供のことを考えるとね、、、、。

そんな中、パレスチナゲリラと隠れ家で ラジオのチャンネル争いはつかの間の和みだったねw

 


できるだけ事実に基づいて描かれているらしい。

創作されたのは1シーンのみ。
イスラエルの報復チームのリーダーとパレスチナチームのリーダーが
お互いの目的を知らずに 階段の踊り場で語り合うシーン。

ここにスピルバーグがこの映画で語りたかったことすべてが詰め込まれている。
国や組織としてではなく、人一人として話し合う、
とても印象的です。


たった3ヶ月で極秘に撮影された映画で
そして、スピルバーグがほとんどこの映画に対してコメントしない。

その沈黙がまた重いんだけどねぇ。。。
ユダヤ人である彼が イスラエルを悪として描いているし
自分の為に作ったような映画らしいし。
(スピルバークはイスラエルからこの映画で猛抗議されて 入国不可とまで云われている)

 

報復からテロリストを追うものが、さらに報復として自らがテロリストとして追われることになり、さらにその報復を行い、殺しても殺しても さらなる後継者が現れ、誰を信じてよいのかわからなくなり・・・・

報復には終わりはない。
行き着く先にはどちらかの、いやお互いの滅亡。
憎しみの連鎖はなんて虚しくて哀しい。


でも当事者としたら やられっぱなしってのも納得いかんわな。
右の頬を打たれたら左の頬も。
でもさらに腹も脚もぶたれたら・・・?
自分の家族が殺されたら・・・?

もしそうなったなら、私は黙ってるなんてやっぱりできない。
恨んで恨んで恨みつくす。
理でわかっても感情がついていかない。
そこに答えを見出すことは、、、やはり容易ではない。

 

  最後までお付き合いいただきありがとう。
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