
『うまく撮れたら、東京まで持って帰ります。
もし、地雷を踏んだらサヨウナラ』
これはまず本で読んでいたのと、個人的な感情が相まって
かなり思い入れのある作品。
なんだろうね、感動っていうのとは違う。
彼の人となりや情熱を 浅野忠信がリアルに伝えてくれている。
そこに共感を覚えるかどうかで 評価が分かれるんだと思う。
戦争映画、っていうのを期待するべきではない。
そういうインパクトを求めるなら 他の映画にいくべきだ。
アンコールワットは なぜか人を惹きつける。
今やテレビや雑誌でも 姿を露にしているアンコールワット。
それでも私は虜になった。
ましてや、誰も行ったことがない聖域だとしたら?
かすかに森の向こうに 塔だけ見えていたら。。。?
見たい! 行きたい! カメラに収めたい!!
それって自然にそうなると思うのよねー。
きっかけはお金であったとしても、とり憑かれてしまうと。
この映画では 泰造は最期にアンコールワットを見ている。
それは皆の望む最期。
本ですっきりしなかった部分が これですっきりする。
たとえ現実はどうであったとしても。
あー、さて こっから映画にあんまし関係ないかもね。
この作品を知ったのは カンボジアだった。
アンコールワットの町、シェムリアップには日本人がたくさんいて、
一ノ瀬泰造はそこで神話化されており
墓参りに行く、という熱狂的ファンのような人も多くいた。
さらに映画にも出てきたレストランのママは 日本人に大人気!
「名前くらいは聞いたことあるなぁー。。カンボジアで死んだ人だっけ」
程度の私は 帰国してからまず 本を読んでみた。
彼の人となりを想像するのは非常にたやすいことで
どうしてあれほど熱狂的なファンがいたのかも 理解できた。
私自身、どうしてもアンコールワットに行きたくて行きたくて、
無理をおしきり タイから友人と女2人でカンボジアに入国した。
あんなに 感動する遺跡を見たのは初めてだった。
湖から昇る朝日を見て、地平線に沈む夕日を見る。。。
昼は一日アンコールワットの塔の上で昼寝をしたw
見れる遺跡はすべて見た。
壊れた遺跡で遊んでいた子供が 達者な英語で
「これはポルポトが壊したんだ」 と教えてくれた。
元クメールルージュの男性にも会った。
彼はかつて自分が埋めた地雷を撤去する作業をしていた。
治安が安定、とは云えど まだ 「Danger!!Mines!」 の看板はあった。
足のない人、全身火傷でただれた人、、、。
それにあの国には 私の親の世代の人が少ないことに気がついた。
キリングフィールドでは 私は写真は撮れなかった。。
とても複雑な思いで 私はカンボジアでの日々を過ごした。
それでも ゲストハウスのママとバイクタクシーのお兄さんに
「また帰って来るね、絶対」 と云って別れた。
カンボジアを愛し、命を賭した泰造の気持ちが私には少しわかる気がする。。